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自転車屋ブログ

今治市で営業中の日浅自転車のブログです。 営業時間9:00~19:00   毎週木曜日定休 店舗HP http://hiasacycle.jp/  

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カゴの補強


なにやら凄いたくさん荷物を積むという高校生のお子さんの自転車の修理依頼。

カゴがやたら曲がって折れるとのことで、どのくらいのを積んでるんですか?と聞いてみて、
渡された鞄を持たせてもらってビックリ。
そりゃーカゴも抜けますわ・・・

てことで店にある番線の一番太いカゴに替えましたが、
以前の記事にも書いたとおり、重い荷物を入れているとランプ掛けと呼ばれる金具が折れてしまうのですね。
皆さんの家にカゴの付いた自転車があるなら、試しにカゴの手前のフチに手をのせて体重をかけてみてください。
上下に1cm近くウネウネ動くと思います。このしなり(あるいは状況によってはもっと大きな)が繰り返され、最終的に金具が折れてしまうのです。

で、今回は子供用自転車の前かご金具を追加してみました。
200円くらいの安価な金具ですが、カゴが前後(上下)に動くのをカッチリと止めてくれる役割を果たします。
かなり効果があると考えているのですが、今後どうなるか様子を見てみたいと思います。
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通学自転車与太話

2016モデル、パナソニック ヴィアトーレベルト入荷。
(去年と何が違うんだろう・・・?w値段・・・?w)
 
これらが売れ始めるともうすぐ新年度という感じがしてまいります。
昨年と比べ、どのメーカーも5000~10000円近く値上がりしておりますが、店舗といたしましてもなかなか苦しい状況でございますので、何卒ご容赦のほどを・・・
 
ここで、学校へ上がるお子さんに自転車を買ってあげようというご父兄の皆様にいくつか選び方の注意点を。
 
①メーカーに固執しない:通常通り店に置いている一般車であればどのメーカーの物でも大差はありません。値段帯でステンレスパーツの使用、ベルト駆動等の仕様が変わるという程度です。
 
②まず平素乗る距離を考える:往復2キロくらいというのであれば最安クラス
のママチャリでも実は3年充分使えてしまいます。
 
③距離とともに荷物の量をあらかじめ把握しておく:辞書やら何やらでパンパンになった鞄を荷台に乗せて段差を物ともせずに学校へ通えば、早晩スポーク折れ(後輪歪み)等のトラブルが生じます。出来る限り前後に分散して積む癖をつけさせる、12番のスポークが使われている自転車を選ぶといった対策を取る必要があります。
 
④乗り始めて半年ほどは特に気をつける:通学を始めてすぐの頃というのは、荷物も含め2~3倍も自転車が今までに比べて大きく重くなり、非常に不安定な状態で乗ることになります。曲りきれなかったり止まりきれなかったりでフォーク曲り等の結構重篤な故障で持ってくる子も1人や2人ではありません。出来たら休みの間に荷物装備状態でお子様と一緒に学校へ行く練習をしてみると良いと思います。半年壊さなければ割とその乗り方が習慣化してきますので、壊す頻度も少なくなる傾向があります。
 
 ⑤時々は掃除して状態を見る:「ちゃんと手入れするんぞ」等おっしゃいながら買われるお客様も多いですが、お子様は今まで乗っていた自転車をどうしていましたか?ちゃんと空気を入れたり注油をしたり掃除をしたりしていたお子様なら問題ありませんが、そのようなお子様は全体の1%にも及びません。まずは親の側が状態を日々確認し、空気を入れ、掃除をし、油を差す習慣を見せる。そうして初めてお子様も整備をする気になるのです。
 
ここまでで、選び方というよりは平素の習慣付けみたいな話が多いのは皆様お気付きかと思います。
自転車に乗るというのはつまり習慣なのですね。日本人の過半は中高の6年を自転車に乗って過ごします。1日15分の子であっても6年の内には時間にして丸1か月ほども自転車に乗ることになるのです。極めて身近な、身近な物の中では複雑な構造の道具です。それをきちんと手入れして大事に使う癖を付けさせる。これはその後の人生においても重要な意味を持ってくる。
ただただ高価なだけの物を買い与えて終わりでは何も意味を持ちません。
 
よく考え、お子様ご本人とよく対話して決めてくださいね。

カゴ取り付け金具

そろそろ春に自転車を買った学生さんたちも乗り始めて3か月を迎える頃・・・

結構色々壊して持ち込みがあるんですが、
中でも最近増えたような気がするのがこちら。




これは何かというと、
自転車の前かごをハンドルの付け根に取り付ける金具です。
ランプ掛けとか呼ばれたりもしますが、近年ではこれにランプを付けることはまずなくなり
専らカゴの取り付け金具として使用されています。

で、ここ数年各メーカーとも、通学用の大きなバッグもすっぽり入るよ!
というような売り文句で幅の広い(400~450mmほど)
前カゴを標準装備した通学用自転車を投入してきているのですが・・・




確かに、もう一か所のカゴの固定部分である底板はこんな風に
2重なんかにして補強されてはいるのです。
これでは横方向の強度は向上するのですが、縦方向へはあまり変わりません。

でもって、学校にもよりますが、
辞書やらなんやらぎっしり入れたあの鞄・・・
重いんですね。10kgとかもっととか、かなりとんでもない重量になってます。

それを無造作に前かごに放り込んで歩道の段差もモノともせず進んでいく子供たち・・・
でまあ、半年1年と経つうちに冒頭のようにポキンといきます。

じゃあどうしたらいいのよ?・・・



実は古来、我が国にはこういう商品がございます。
これは何かというとその名も「新聞カゴ」。
いつ頃からあるのかは定かではありませんが、
大昔から造られている超ロングセラーです。

ステーが通常の物と全く違い、縦方向の強度が桁違いに向上しております。
底板も厚さ4.5mmもある帯鋼で止めるため、ガチガチです。

当店価格ステー・カゴ込4200円(工賃500円)にて販売しておりますので
頑丈なカゴが欲しいという方はぜひご用命ください。
なお、ステーのみでも販売しております(上・下パーツ各800円)

凄く削れたハブ芯①

さて今回の壊れものは~?

変速なしのママチャリの後輪です。
なんだかガタガタしてブレーキが当たってるから見て欲しいという修理ご依頼。

で、取り外した後輪の芯棒↓


こりゃあガタガタもするでしょうて・・・
玉押しとベアリング球の間のグリスがなくなってそこへ水が入り、
錆びた状態でゴリゴリ回し続けた結果こんな感じになったのでしょう。

昔の自転車の変速なしリアハブは防水シールがなかったので、
特にギアの付いてる側がよくグリス切れおこしてキャリキャリ音を立てていたのですが、
シマノのFH-S型に変わってからはあんまり見なくなりました。
FH-IM35(だったかな?)というのが昔のタイプで、ギヤ板のすぐ真下あたりに玉受けがあり
グリス以外で特には防水されていないため、よくグリス切れを起こしていました。
シマノ以外だと、安いママチャリには中野鉄工所製のものがよく使われているのですが、
こちらは少し奥まったところに玉受けがあるため、シマノのものよりは
大分グリス切れしにくいようです。

で、このFH-S型は左右両側にゴムの防水パッキンが付いてるんですね。
よく1本数百円(工場へ卸す段階での推定額)なんて値段で
あんな複雑な形の玉押しを使った部品が作れるものです・・・

・・・と、感心していたんですが、
このハブ、FH-S027って刻印してますがな!

どうやらバンドブレーキ側の防水パッキンが入ってなかったようです。
たまーにこういうちょっとした見落としがあるのが、
シマノの廉価部品に人の気配を感じる部分でもあります(笑

捩じ切れたBB①

ここって壊れた部品画像集なの・・・?

多分そうです。



さて、今回は・・・   ↓




今回の摘出物。
ボトムブラケットという、ペダル(クランク)間の軸受けにあたる
自転車の中で最も過酷な力が加わる部品です。

人間の力というのはペダル一回転の中でもさながら「すりこぎ」のように
変化し、全体重に近い荷重→いきなりほぼゼロみたいな感じで回転物としては
あまり良くない力が連続的に加えられます。
このため、自転車を長く使っていると強くベアリングが当たる部分が削れたり
ベアリングのボール自体が破損したりしてガタが出てきます。

それでもガタが出始めたら気になる人が多いのか、画像の状態までは
なかなかたどり着かないんですが・・・
乗っていたのは中学生くらいの男の子。
あのくらいの歳の子たちはどんなに壊れようが平気で踏みつづけるんですよねぇ・・・

まず、右側(チェーンが掛かっている方)のベアリングが全てなくなっています!
そして右側のワン(ベアリングの球を受ける部品)が真ん中からもげてます!
当然、もげた場合内側にネジが残るんですが・・・ (;^_^

結局リューターでネジを潰さないようにワンの残りを切って摘出しました。

・・・頼むからこんなになる前に持ってきておくれ、少年!

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